FE-EPMA研修(第3弾)が行われました

FE-EPMA研修(第3弾)が行われましたので報告します(2012.7.24)。

今回は前回の後半に行った、標準試料のX線強度測定の続きを行いました。
今回の試料はこちら。サンプルは1から12まであり、それぞれ黒っぽくなっている部分を測定します。

前回のサンプルが単一の元素だったのに対し、今回は化合物です。含まれている全ての元素が、測定データに反映されているかどうか確認しながら、慎重に作業を進めていきました。

元素によっては、測定に適切な分光結晶を選択するのに時間がかかってしまうこともあります。しかしながら、標準試料のX線強度測定に伴う一連の作業に関しては、だいぶ身に付いてきたように感じます。

Written by mito(材料機能技術G)
(2012.7.28)

 

FE-EPMA研修(第2弾)を開催

前回、研修を行ったのが約1か月前。
あまり間が空いてしまうと折角覚えたことを忘れてしまいます。
「早いうちに復習しよう!」ということで第2弾を開催しました(2012.6.22)。

 

今回の試料はこちら。

上から時計回りに、Fe-Si(鉄-ケイ素)合金2種類、500円玉、50円玉の計4種類です。
分析依頼を受けた試料が2つで、試料ホルダが2か所空いてしまったため、硬貨も観察してみることにしました。

 

先ずは、前回の復習ということで、SEM像(二次電子線像)及びCOMP像の観察とカラーマップの作成を行いました。
カラーマップでは、指定した元素ごとに特性X線像が観察可能で、存在する箇所が特定出来ます。
また、濃度変化に伴い、【 赤色(濃度が濃い箇所)~黄色~緑色~青色~黒色(元素が存在しない箇所)】 と色も変化するので、濃度分布も分かります。
下の図は今回のFe-Si合金の分析結果です。
複数の元素をまとめて表示しています(9分割)。

・マグネシウム:Mg-Kα線
・鉄:Fe-Kα線
・カルシウム:Ca-Kα線
・ランタン:La-Lα線
・ケイ素:Si-Kα線
の存在する箇所と濃度分布が分かるかと思います。

 

次に、定量分析のときに必要な標準試料のX線強度測定の仕方を学びました。
標準試料のデータは、未知試料のデータと照合する際にベースとなるものなので、その測定には高い精度が要求されます。
作業はかなり慎重に行いました。

 

と、今回はここで時間切れ。
しっかりと復習し、次回の研修に備えたいと思います。

Written by mito(材料機能技術G)
(2012.6.26)

配属先研修を終えて

新採用職員研修の一環として、工学系技術室の配属先研修が行われました。

・期間:2012年4月16日(月)~27日(金)

・概要:工学系技術室全8グループの職場を見学する。並びに業務を実際に体験してみる。

・対象者:伊藤達博(H24.4採用:技術職員)

各グループとも充実したプログラムを組んでいただきました。簡単ではありますがそれぞれ振り返ってみたいと思います。

(1)? 化学・生命技術グループ

電子天秤での計測と線虫を用いた簡単な実験を行いました。どちらも今まで経験したことがないようなとても細かい作業でかなり神経を使いました。

(2)? 材料機能技術グループ

マテリアル工学科の学生実験すべてのテーマを見学中です。実際に配属されるグループということで、今後どのような形で学科支援をしていくのかイメージしながら研修をしています。

(3)? 電気情報技術グループ

IT研修としてノートパソコンのセットアップ実習を行いました。技術室をはじめ各部署等のHP関連の業務依頼もあるようですので、知識を持っていて損はないと感じました。

(4)? 機械工学技術グループ

文鎮の製作を行いました。3D-CADによる製図、及び旋盤、フライス盤を用いた加工と過去の経験を思い起こし確認しながらの作業となりました。今後の業務に生かせればと思います。

(5)? 土木・環境技術グループ

ハイドロラボで行った波の威力を体験する実習が印象に残っています。見た目では小さかった波も、板を介して実際にその力を受けてみると想像を上回る強さで驚きました。併せてずいぶん身近に素晴らしい装置があるものだなと思いました。

(6)? ものづくり技術グループ

溶接実習を行いました。曲面部分は溶接しづらく大変苦労しました。また、高度試作加工センター内には様々な機械があり、多くの加工依頼に対応できる体制になっていると感じました。

(7)? 機器分析技術グループ

地連センター及び電子顕微鏡室にある機器を見学しました。サンプルによって分析に最適な機器があるということで、各々の機器の特徴をつかんでおく必要があると感じました。

(8)? 環境・安全管理技術グループ

岩手大学は環境に対する取り組みで高い評価を得ていますが、当グループの環境マネジメント、薬品管理並びに安全衛生管理の日々の業務がその一翼を担っていることが分かりました。

他の技術職員がどのような業務を行っているのか知るのにとても良い機会となりました。

最後になりましたが、本研修の関係者のみなさま、本当にありがとうございました。今回の経験を以後の業務に生かしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。

written by 伊藤達博
2012.5.23