第30回 技術発表交流会を開催しました(令和7年度)

第30回 理工学系技術部技術発表交流会を、下記のとおり開催しました(2026.3.27)。
今回は、8件の口頭発表がありました。

プログラム

13:00~13:05
開会の挨拶

 理工学系第一技術室長  千葉 寿

13:05~14:25
口頭発表 前半(発表 15 分、質疑応答 3 分)

『X 線光電子分光(XPS)技術研修の報告』
 機器グループ  〇岩渕 仁那
 機器グループ  水戸部 祐子

『岩手大学での NanoTerasu 利用に関する技術支援紹介』
 第三技術室  〇藤﨑 聡美
 土木環境グループ  齊藤 剛
 知能・クリエイティブ情報グループ  藤原 歩
 土木環境グループ  中村 大樹
 機器グループ  岩渕 仁那
 化学グループ  田沼 萌

『機械工作技術研究会の参加報告』

『ISAS 工作技術交流会参加報告』
 ものづくりグループ  眞野 航

14:25~14:35
休憩

14:35~15:55
口頭発表 後半(発表 15 分、質疑応答 3 分)

『MATLAB を利用した装置保守作業の試み』
 数理・物理・材料科学グループ  伊藤 達博

『他機関とのヘリウム回収プロジェクト』
 数理・物理・材料科学グループ  〇中村 光輝
 第一技術室  千葉 寿
 岩手医科大学  早川 勧
 岡山大学  畑中 耕治
 大阪大学  稲角 直也

『マイコンと Google の Web サービスを活用した遠隔監視システムの構築』
 電気電子・情報通信グループ  〇紺野 亮
 第一技術室  千葉 寿
 知能・クリエイティブ情報グループ  古舘 守通
 第三技術室  藤﨑 聡美
 分子科学研究所  豊田 朋範
 分子科学研究所  木村 和典

『過去の景観写真の活用 - 写真×QGIS×AI 入門研修 - 』
 土木環境グループ  齊藤 剛

15:55
閉会の挨拶
 理工学系第二技術室長  笹本 誠

Written by 広報委
(2026.4.6)

撮影の舞台裏で

先日、本ブログにて、いわてイノベーション推進リサーチパーク事業の広報動画撮影に関するお話をさせていただきましたが、その舞台裏でちょっとしたトラブルが発生していました。

それは、撮影前日の2026年2月4日(水)のこと。
念のため、鋳型造型機の動作確認をしておこうと装置を動かしたところ、完成した鋳型を反転させるためのアーム(下図赤枠部)が動きません。

 左:正常時(アームが上昇する)
 右:今回の不具合(アームが上昇しない)

これはまずいと思い、急いで装置メーカーに連絡したところ、すぐに点検手順書を送ってくださいました。

手順書に従い、各部を点検していきます。

電磁弁の作動、ヨシ!
油圧系統の油量、ヨシ!

とここで、装置の背面側に今まで開けたことのない扉があることに気付きました。

扉を開けてみると、そこには、反転アームを上下に動かすためのローラーとガイドレールが見えました。
そして、目を疑う光景が広がっていました。
鋳型の造型時にこぼれた砂が大量に詰まっていたのです。
(写真は撮り忘れました)

前回の使用から間が空いていたため、砂の水分が完全に抜けて固まってしまい、ローラーとガイドレールの間に挟まって、反転アームが動けなくなっていたものと思われます。

 左:装置背面側の扉を開けた様子
 右:ローラーとガイドレール(清掃後)

砂をきれいに取り除くと、反転アームは正常に動くようになりました。

 左:反転アーム上昇
 右:鋳型の反転

いろいろありましたが、鋳型造型機への理解が深まった出来事となりました。
「使いたいときに動かない」をなくすため、今後も定期的なメンテナンスを心掛けていきたいと思います。

Written by mito
(2026.3.3)

XPS研修

今年も1/15-16の日程で東北大学の方を講師にXPS研修をおこないました。今回は、宇都宮大学の方も研修に参加してくださいました。

昨年は、学生も参加して無機試料測定のテクニックを学びましたが、今年は、技術職員だけで有機試料の測定を中心に研修をおこないました。スキャン回数を増やせばきれいなデータが取得できると思っていましたが大間違いでした。増やせば増やすほど壊れていくことがわかりました。

また、アルミ板を固定方法と測定方法を変えて測定しました。東北大学、岩手大学で測定したデータの比較をおこないました。同じサンプルを宇都宮大学でも測定してもらい同じ傾向が出るか確認する予定で結果が楽しみです。

2日間があっという間に過ぎてしまい、実りある有意義な時間となりました。

Written by yu
(2026.2.3)

3D CAD実習(測量学実習の1コマ)

Civil3D設計道路3D表示
infraworks岩大周辺


 社会基盤・環境コース2年次後期の測量学実習Ⅱの最後の1コマにて、Autodesk社の 3D CAD ソフト「Civil 3D」と「InfraWorks」の操作を体験してもらっています。これまでの講義時間と家での作業時間は、手書き・手計算で道路設計を行ってきましたが、この1コマでそれをすべてやってしまおう、という大胆な実習です。道路設計については以前の記事で触れましたので以下に引用します↓

社会基盤・環境コースの実習の一つで、
道路の紙上設計(ペーパーロケーション)を行います。
学生には等高線が入った地形の平面図が渡され、決められた地点間を結ぶ道路を、自分なりの指針を持って「自由に」設計する課題です。

地形は平坦ではありません。

通行時に快適な勾配、かつ、元の地形から切る土・盛る土が多過ぎない経済的な縦断形状を考えなければいけませんし、

道路幅 + 切土・盛土の法面幅が、周囲の建物や既設道路に影響がないよう、横断形状も考慮する必要があります。

こういった平面を立体的に見るイメージが学生にきちんと伝わるように、我々 技術職員はマンツーマンで何コマにも渡って指導しています。

なお、実際の公共工事では『i-construction(ICT土木)』と呼ばれる取り組みが進んでおり、紙の図面ではなく、発注から施工後の維持管理まで一括の3次元データで管理する、といった事例も多いと聞きます。

それを踏まえ、 3D CAD を使った道路設計も組み込まれていましたが、コロナ対応の講義内容変更・縮小で、残念ながら現在は休止中です。

Three.jsで道路設計実習の補助資料を試作 – 岩手大学 理工学系技術部

「i-construction」は、最近では「インフラDX」、「建設DX」と表現され、様々に先進的な取り組みが紹介されています。興味のある方は是非調べてみて下さい。

【Civil 3D】

 製図ソフト「AutoCAD」を元に土木分野に特化したソフトで、地形や設計道路の3Dモデルを扱い、様々な図面におこしたり、瞬時に計算を行うことができます。事前にこちらで国土地理院からダウンロードした標高データと地物(建物・道路・水域等)データを重ねて、見易く扱い易いよう加工して学生に渡し、実習スタートです。

Civil3D平面線形
Civil3D縦断地形
  1. 設計したい道路を折れ線で作図する。
  2. カーブの設計条件値を入力すると折れ線にカーブが作図され、道路中心線となる。
  3. 道路中心線と地形を選択すると、道路を通すルートの現況地形が作図される(縦断面図)。
  4. 縦断面図上に、設計したい道路のアップダウンを折れ線で作図する。
  5. 折れ線の角(勾配が切替わる点)を滑らかにするような曲線の条件値を入力する。
  6. 縦断図上の項目を適切に指示し、各地点で地形と設計道路の差である切土・盛土の量を表示させる。
  7. 道路の横断方向の形状を、プリセットのパーツから選んで配置する(標準横断面図)。
  8. 標準横断面図を道路中心線に反映させると、切土・盛土の幅を持った道路の平面形状が作図される。
  9. 道路を一定間隔で切り出すよう設定すると、道路と地形の横断方向の形状が作図される。(道路横断面図)
  10. 最後に、作成した道路を3Dモデルで確認する。

時間にすればあっという間に出来上がってしまいますが、↑の説明を理解できるのはこれまでの実習があればこそです。

【InfraWorks】

 こちらは3D空間の表現に特化しており、任意のエリアを指定してクラウドに投げるだけで立体的かつ鮮やかな3Dモデルが出来上がります。この上に道路を作ったり、建物を並べたり、造成地を作ったり様々に手を加え、設計の提案をすることができます。さらには日時を指定することで日照のシミュレーションができたり、街灯・歩行者・車を設置して動く都市模型が表現できるなど、非常に面白いソフトです。

infraworks建物
infraworksグレーディング

 学生には処理速度の都合上、大学周辺のエリアに絞って各種機能を試してもらっています。時間が許せば、一度は道路設計を経験した目線で、自分の地元や馴染み深い場所をInfraWorksから俯瞰してみるのもいいと思います。


3DCAD実習風景


Written by dnaka
(2026.1.30)

飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)技術研修を実施しました

昨年度からスタートした共同利用分析機器担当者の技術力強化トレーニングは、これまで 核磁気共鳴 (NMR)や二重収束質量分析(MS)等を用いた研修を実施していました。今回、2025年1月に実施したX線光電子分光(XPS)技術研修でお世話になった東北大学の方々とのご縁から、飛行時間型二次イオン質量分析(TOF-SIMS)の技術研研修を企画し、3月に実施しました。講師に東北大学の技術職員2名と、大阪大学の技術職員1名にも参加いただきました。

・実施日程:2025年3月17日(月)~18日(火)

・場所:岩手大学 地域共同研究棟(C15)

各大学で所有している装置が違うため、条件設定に工夫を凝らし、データの違いや装置の構造の違い等を確認できました。また、測定やデータ処理におけるノウハウをご教示いただきました。

また、同日に行われていたNMRトレーニングの見学もさせてもらい他担当の方とも交流でき、 技術習得だけでなく、研究者間の交流や情報共有も深まり、非常に有意義でした。

Written by N
(2025.4.1)