新人研修(機器分析技術グループ)

機器分析技術グループ担当日  2013426() 9001700

午前:地域連携推進センター及びセンター内機器活用部門の紹介とcollabo miuの紹介
   質量分析装置(MS)やX線光電子分光装置(ESCA)・核磁気共鳴装置(NMR分析機器の紹介
   電子顕微鏡室の施設及び設備紹介
午後:工学部応用化学・生命工学3年次対象の学生実験(有機化学実験)の見学
   教育学部理科教育科における教育・研究支援に関する紹介
   教育学部学校教育教員養成課程3年次対象の基礎実験(小学校理科B)の見学
右図は、地域連携推進センター内機器活用部門について紹介をしているところです。化学・生命技術グループに配属となる新採用職員もいるため、扱っている分析装置や設備などについては詳しく説明を行いました。

 

 

 

  
 右図は、質量分析装置(MS)の説明を行っているところです。質量分析法とはどういうものか・どんなサンプルが測定できるか・測定結果から何が分かるか等について詳細に解説をしました。

 

 

 

 
 教育学部では、教育学部(主に理科教育科)で行っている教育及び研究支援について紹介しました。特に、工学系技術室職員の多くが教育支援に携わっている「小学校理科の授業について、求められる支援体制を説明し、実際の授業の様子も見学しました。

 

 

 

 右図は、研修の合間に撮影した新採用職員名の記念写真です。化学・生命技術Gの渡辺美和さんからのリクエストで撮影したこの写真は、NHKで放送中の連続テレビ小説「あまちゃん」のエンディング【その仕事に就いてまだ日が浅いけれども、仕事を極めるべく奮闘している方々の様子紹介】へ応募する予定です。

 

Written by 藤崎

 

 

 

 

平成25年度新人研修が始まりました

平成25年4月に採用された、岩渕さん、菅尾さん、米倉さんの3名の新人と、平成24年9月に採用された佐藤さんの研修が始まりました。
4月17日(水)は、ものづくり技術グループにおいて、「3次元CAD実習」を行いました。
写真は研修風景の一コマです。

講師は、加賀さん(左)と武田さん(中)です。

皆さん、真剣な表情で、講師の説明を聞きながら、がんばっています。

 (Written by ものづくり)

FE-EPMA研修(第3弾)が行われました

FE-EPMA研修(第3弾)が行われましたので報告します(2012.7.24)。

今回は前回の後半に行った、標準試料のX線強度測定の続きを行いました。
今回の試料はこちら。サンプルは1から12まであり、それぞれ黒っぽくなっている部分を測定します。

前回のサンプルが単一の元素だったのに対し、今回は化合物です。含まれている全ての元素が、測定データに反映されているかどうか確認しながら、慎重に作業を進めていきました。

元素によっては、測定に適切な分光結晶を選択するのに時間がかかってしまうこともあります。しかしながら、標準試料のX線強度測定に伴う一連の作業に関しては、だいぶ身に付いてきたように感じます。

Written by mito(材料機能技術G)
(2012.7.28)

 

FE-EPMA研修(第2弾)を開催

前回、研修を行ったのが約1か月前。
あまり間が空いてしまうと折角覚えたことを忘れてしまいます。
「早いうちに復習しよう!」ということで第2弾を開催しました(2012.6.22)。

 

今回の試料はこちら。

上から時計回りに、Fe-Si(鉄-ケイ素)合金2種類、500円玉、50円玉の計4種類です。
分析依頼を受けた試料が2つで、試料ホルダが2か所空いてしまったため、硬貨も観察してみることにしました。

 

先ずは、前回の復習ということで、SEM像(二次電子線像)及びCOMP像の観察とカラーマップの作成を行いました。
カラーマップでは、指定した元素ごとに特性X線像が観察可能で、存在する箇所が特定出来ます。
また、濃度変化に伴い、【 赤色(濃度が濃い箇所)~黄色~緑色~青色~黒色(元素が存在しない箇所)】 と色も変化するので、濃度分布も分かります。
下の図は今回のFe-Si合金の分析結果です。
複数の元素をまとめて表示しています(9分割)。

・マグネシウム:Mg-Kα線
・鉄:Fe-Kα線
・カルシウム:Ca-Kα線
・ランタン:La-Lα線
・ケイ素:Si-Kα線
の存在する箇所と濃度分布が分かるかと思います。

 

次に、定量分析のときに必要な標準試料のX線強度測定の仕方を学びました。
標準試料のデータは、未知試料のデータと照合する際にベースとなるものなので、その測定には高い精度が要求されます。
作業はかなり慎重に行いました。

 

と、今回はここで時間切れ。
しっかりと復習し、次回の研修に備えたいと思います。

Written by mito(材料機能技術G)
(2012.6.26)

熱分析装置の研修を行いました

2012.2.21 材料機能技術グループにおいて,今年マテリアル工学科に設置された熱分析装置(下写真)の研修を行いました.

当グループの技術職員1名が装置の管理者を担当していますが,その管理者を含め,技術職員の誰もその装置を本格的に扱った人はいません.事前に業者の方が講習会を開き,その様子を動画に収めていましたので,それで予習をしたり,熱分析の教科書を購入し,事前に準備をしたうえで研修に臨みます.

熱分析を簡単に説明すると,「物質の温度をプログラムに従って変化させながら,その物質のある物理的性質(今回は質量変化)を温度の関数として測定する技法の総称」です.この装置は,大気中,ガス雰囲気中及び真空中で熱分析を行うことができ,今回は真空中での熱分析にトライしてみます.

まずは電子秤で規定量の試料を白い小さな容器に入れます.(下写真) 粉末の試料と小さな容器が相まって,なかなか容器にうまく入ってくれません.鼻息で試料を飛ばすこと数回,電子秤の皿の上にこぼしてやり直し数回.なかなか根気のいる作業です.

やっとのことで規定量の粉末を入れた容器を装置に設置します.装置本体の上部にある黒いカバーを上げると,2つ穴が開いた白いホルダ(下写真中央)があり,その穴の中に銀色の小さな皿(直径4~5mm)が見えます.そこに先ほどの容器を置きます.手が震えてこぼさないように,ピンセットを両手で支えながら慎重に容器を置きます.

さて,苦労してようやく準備が完了し,真空中の熱分析をするため,真空引きを始めたところでトラブル発生です.真空がうまく引けないようです.大気圧でも分析できることだし,ということで気にしないで熱分析を続行したところ,結果が予想したものと違うようです.試料がどうなっているか確認してみると,なんと試料が全くなくなっています.2,3度やってみましたが真空引きの段階で試料がなくなっていることがわかりました.真空引きで試料が吸われてしまったようです.

真空に詳しい職員を中心にして,装置の真空ライン(上写真)のチェックを行ったところ,信じられないことに真空ライン中のコネクタのOリングがなくなっていることが判明しました.上のコネクタ部を分解したのが下の写真です.赤矢印で示した黒いゴム製のリング(Oリング)がなくなっていました.Oリングがないと真空引きしたときに外気が簡単に入ってきてしまい,真空度が上がりません.見た目は小さくても,非常に重要な部品です.初めて分解したときOリングがなくても,素人はそんなものかなと納得しそうですが,さすがは真空職人,何かが変だと気が付きました.

幸い装置の近くに放置されていたOリングがぴったりはまったので事なきを得ました.誰かが分解後,Oリングだけそのままにしていたのだと思いますが,装置の事前チェックの大切さを思い知らされました.そして,真空を無事に引けることを確認後,熱分析を行い良い結果を得ることができました.

今回の研修では装置の基本的な使い方を学ぶにとどまりましたが,トラブルが発生しても,職員同士でいろいろ議論しながら最終的にトラブルを解決できたのはよい成果だったと思います.同じグループでも,真空が得意な人,機械が得意な人,化学,電気情報が得意な人,それぞれの個性を活かして,グループ内で助け合って盛り上げていければいいですね.

Written by 村上(材料機能技術Gr.)
2012/5/30