# 聞き手:理工学系技術部HP-WG
【理工学系技術部の構成員の日常業務や、業務への取り組み方を紹介するインタビュー記事の連載を開始します。第1回は、機械工学技術グループの武田洋一さんと米倉達郎さんにお話を伺いました。】
●【現在の仕事内容について教えてください。】
(武田)主に理工学部機械科学コースの研究教育支援を行っています。まずコースの先生方から依頼を請け、私と米倉さん、それぞれメインで支援する研究室があります。その他のグループ業務[文末参照]は、お互い得意不得意があるので分担していて、私は熱・流体系の装置保守や、難加工、設計等を主に担当しています。
(米倉)私はロボット系、分析系を担当していて、実験装置の開発もシステムからハードまで行っています。機械は総合技術なので、化学系、情報系、電気系など、他の分野の技術職員とチームで仕事をすることもありますね。
●【技術職員として働くうえで心がけていることはありますか?】
(武田)いかに学生の興味を引き出すか、だと思います。実習では、学生に課題を与えて、ゼロからスタートすることもありますが、自由な発想でわけのわからない(笑)方向にいくことも、新しい知見の方向にいくこともあって、軌道修正もするんですが、その過程を楽しむというか、ものづくりの面白さと難しさを感じてもらいたいと思っています。
(米倉)「安全第一」ではあるんですけど、機械工作実習では、普通科・普通高校から来た一年生が初めて機械を触ることになるわけで、機械を嫌いにならないように気を付けています。後は実習で顔と名前を覚えることも大事にしています。4年間か6年間、就職した後も付き合いが続くこともあるので、学生にとっても職員にとっても重要な位置付けだと思っています。
●【技術職員として働き始めて良かったことはありますか?】
(武田)自動車、飛行機、ロボットなど、学生と一緒に、実用的なモノから反実用的なモノまで、色んなモノを作れたことですかね。大変楽しませてもらいました。また、学力や知見だけでなく、自分の腕で研究に貢献できるというのも技術職員の一つの醍醐味だと感じます。
(米倉)技術職員は、学生と先生の中間の立ち位置だと思っていて、学生にとって先生よりも接しやすいのかなと感じています。距離が近いからこそ、お互いに尊重できるし成長できるのかな、と。人が成長する場面に立ち会えることはなかなか得られない経験なので、これは技術職員ならではだと思います。
●【最後に自身の抱負を教えてください。】
(武田)機械は総合技術、研究分野は幅広いです。機械が動いたときの面白さ・達成感は大学唯一のものだと思います。そこが機械の醍醐味。これからも学生と一緒に自由なことをしてみたいです。そこが民間企業ではできないことだと思います。ここに集まる色んな人と関わりを持てればと思っています。
(米倉)この職場に入った理由は、人と関わる仕事がしたかったから。自分のスキルを高めることによって、人のためになる、人の助けになるのだったら、それは頑張る材料になるのかな、と。 自分が誰かの人生の中でいくらかでも、影響を与えられるような人になりたいと思っています。
【以上で機械工学技術グループのインタビューを終わります。お二人とも、「学生と一緒に」というワードに熱がこもっていたのが印象的でした。武田さん、米倉さん、ありがとうございました。】
【機械工学技術グループの主なグループ業務】
理工学部 機械科学コースの研究支援
・ヒーターや翼模型等、各種実験装置の設計・製作と技術指導
・各種実験装置のシステム開発
・機械材料研究などの試料製作
・計測・分析・解析などの技術指導
・風洞施設等、実験設備の保守
理工学部 機械科学コースの教育支援
・1年次 機械工作実習
(溶接、エンジンと電気自動車の分解・組み立て指導)
・1年次 CAD実習(Solidworksの操作指導)
・3年次 機械科学実験
(4ストロークエンジンの分解・組み立て指導)
・大学院1年 金型製作実習(金型の製作に関する技術指導)
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(2023.7.14)