千葉寿技術室長がメディア出演しました

東日本大震災の発生から14年を迎えるにあたり、3月7日(金)に東京MXテレビで防災に関する特集が組まれました。
当ホームページでも何度かご紹介して参りましたが、千葉寿技術室長は、聴覚障害者向けの情報伝達機器を開発中であり、これまでの取り組みや今後の展望について取材を受け、その内容が放送されました。
なお本開発は、藤崎聡美第三技術室長と古舘守通技術専門員および分子科学研究所の豊田朋範主任技師とのグループで進められているものです。
詳細については以下URLよりご確認いただけますので、ぜひご覧ください。

●東京MXテレビ TOKYOMX NEWS
東日本大震災経験しシステム開発「災害時に聴覚障害者に必要な情報を!」
https://s.mxtv.jp/tokyomxplus/mx/article/202503101010/detail/

●Yahoo! JAPANニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/56e3f675c522076ea94b49a29a33bbdfebebf62d

<関連記事>
聴覚障害者向け防災システムの取り組みがメディアで紹介されました②
https://eng.tech.iwate-u.ac.jp/top/?p=10917

Written by 広報委
(2025.3.17)

高校生ものづくりコンテストの審査員を務めました

2024年11月16日に、「高校生ものづくりコンテスト2024岩手県大会 電子回路組立部門」が、黒沢尻工業高等学校を会場に開催され、志田寛技術専門職員と古舘守通技術専門員が審査委員及び競技課題作成委員として、千葉寿技術室長が競技課題作成委員として出席しました。

高校生ものづくりコンテストは、全国の工業高校で学ぶものづくりの成果を競い合うコンテストとして、全国工業高等学校長協会主催で開催されています。 旋盤作業や自動車整備、電気工事、化学分析など8部門で実施され、本大会はその一部門の岩手県大会となります。

審査では、志田技術専門職員が組立技術担当として、基板組立に関するパーツの取り扱いやハンダ付け技術について、古舘技術専門員がプログラム担当として、その構造や記述について審査・採点を行いました。

組立作業審査中の志田副審査委員長(右端)
組み立てた回路を審査する志田副審査委員長(手前)とプログラムを審査する古舘審査委員(奥)

本大会で一位となった生徒さんは、岩手県代表として東北大会、その先の全国大会を目指すことになります。
ぜひ頑張ってください。

Written by yshida
(2024.12.5)

東北地区国立大学法人等技術職員研修 参加報告

2024年9月18日から9月20日まで、東北大学青葉山北キャンパスにて行われた「東北地区国立大学法人等技術職員研修」に参加しました。スキル向上を目的としており、3日間にわたって特別講演、ポスター、実技研修、口頭発表が行われました。


今回、 理工学系技術部からは以下の5名が参加しました。
・米倉達郎 技術専門職員(フル参加、ポスター発表あり)
・佐々木大輝 技術職員(フル参加)
・眞野航 技術職員(フル参加)
・千葉寿 室長(口頭発表のみ)
・藤崎聡美 室長(聴講のみ)

1日目: 特別講演

1日目は、特別講演から始まりました。

最初に、東北大学 片山知史教授による「地球温暖化とこれからの海洋観測」という講演がありました。この講演では、地球温暖化が水産資源にどのような影響を与えるのか、また海洋観測で得られたデータをもとに、水産資源との関連性をどう判断すべきかが詳しく解説されました。

続いて、東北大学 原田昌彦教授による「食・農領域でのNanoTerasu利活用に向けた東北大学農学研究科の取り組み」についての講演が行われました。 2024年4月に運用が開始された最新放射光施設NanoTerasuを用いて、食材の構造を分析し、その美味しさを科学的に評価するという試みが紹介されました。

ポスター発表

午後のポスター発表では、11のテーマが紹介されました。各校が技術的な課題を発表し合う場となり、最新の技術や課題解決の方法など、貴重な情報交換の機会となりました

岩手大学理工学系技術部からは、米倉達郎技術専門職員が「自律移動ロボットROS2化に関する報告」を発表しました。自律移動ロボットの最新技術への対応や、ROS2(ロボット優遇システム)の活用による効率化について紹介し、他の参加者からも大きな関心が集まりました。各校の多様な技術の知恵が垣間見え、有意義なセッションとなりました。

ポスター発表をする米倉技術専門職員

2日目: 実技研修

「ハンダ溶接で製作するガラス容器」

2日目は、実技研修が行われました。まず「ハンダ溶接で製作するガラス容器」というテーマで、東北大学硝子機器開発・研修室の指導のもと、ガラス加工に挑戦しました。参加者は米倉、眞野の2名です。

この研修では、ガラス板をカットし、接合部に銅板テープを貼り、ハンダで溶接するという手順でガラス容器を製作しました。ガラス板を真っ直ぐにカットするだけでも難しく、細かい技術が要求されました。さらに、最後にはガラス管を使ってビーカーを製作する様子も見学し、ガラス加工の奥深さを実感しました。

特に印象に残ったのは、ガラス加工が「一発勝負」の作業であり、少しのミスが大きな失敗につながる点です。作業においては非常に集中力が必要で、半日を限界とするほど神経を使う作業だという話も聞かれました。研修を担当していただいた東北大技術職員のお話では、採用後の2年間は、ひたすらガラス加工の練習に打ち込んだというエピソードからも、技術の習得がまさに職人技であることを痛感しました。

ガラス加工研修を受ける眞野技術職員と米倉技術専門職員
出来上がったガラス容器

「様々な加工技術の基礎~汎用旋盤コース~」

続いて、佐々木が参加した「様々な加工技術の基礎~汎用旋盤コース~」の研修では、ドアベルの作製に挑戦しました。この研修では、汎用旋盤を使って真鍮の丸棒を半球形に加工し、バンドソーを使って木材を加工して、ベルを吊るすためのフレームを製作しました。

特に印象的だったのは、木材のフレームの裏に焼き印で自身の名前を刻む体験でした。このような工芸品作りの工程は、普段の業務で経験することが少なく、新たな旋盤の使い方を学ぶことができた点が非常に貴重でした。旋盤の技術を実際のものづくりに応用する機会として、とても有意義な研修となりました。

旋盤加工で作ったベル椀
完成したドアベル

3日目: 口頭発表

3日目は、8つのテーマにわたる口頭発表が行われました。各校の技術職員が、それぞれの分野で取り組んでいるプロジェクトや技術革新について発表し合いました。

岩手大学理工学系技術部からは、千葉寿室長が「あらゆる装置をDX化~トラブルの発生をスマホ等に通知する~」というテーマで発表しました。DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、装置のトラブルが発生した際にスマホなどに即座に通知が届く仕組みを構築する取り組みについて説明し、他校の参加者からも注目を集めました。

今回の発表会では、各校が取り組む技術的なイノベーションに加え、身近な問題を解決するための工夫や、組織の活動紹介なども行われ、非常に有意義な情報交換の場となりました。技術の進化だけでなく、日常の業務改善にも役立つ知識を得られた貴重な機会でした。

口頭発表をする千葉室長

技術研修の成果発表をする佐々木技術職員

Written by 東北地区研究参加メンバー D&W

(2024.10.16)

米倉達郎技術専門職員が支援する研究が優秀講演賞を受賞

技術部に所属する米倉達郎技術専門職員が技術支援を行った研究プロジェクトが、第24回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2023)において優秀講演賞を受賞しました。

このプロジェクトは、理工学部地域創生特別プログラム(ものづくり系)の小山猛助教および田鎖翼氏との共同研究によるもので、

受賞題目は「緩速ろ過池清掃ロボットのための濁水環境を考慮した池内広域移動」です。

米倉技術専門職員は、このプロジェクトにおける技術支援やロボットの設計・開発に携わっており、技術部の高度な専門知識とサポートが研究成果に貢献しています。

研究の概要

本研究は、浄水処理技術における課題を解決するためのもので、緩速ろ過法を使用した池の清掃ロボットの開発を目指しています。緩速ろ過法は、微生物の繁殖した藻の層(生物膜)を利用した浄水処理法ですが、生物膜の過剰繁殖による目詰まりが課題です。これを解決するため、浄水供給を停止せずに池全体を効率よく清掃できるロボットの設計・開発が進められています。

この清掃ロボットは、池内の濁水環境を考慮し、広域的に移動しながら清掃作業を行うもので、移動方法の検討や制御系の設計、実地実験の成果が発表されました。

ロボットのメンテナンスを行う小山猛助教(米内浄水場にて)

今回の受賞は、技術部の支援の成果

今回の受賞は、技術部が提供する技術支援の重要性を再確認するものとなりました。米倉技術専門職員は、プロジェクトの進行において不可欠な役割を果たし、ロボット技術の高度化に向けたサポートを行いました。技術部は、今後も研究者のニーズに応じた技術支援を通じて、さまざまな研究成果の実現を支えていきます。

関連リンク: 小山猛 助教のホームページ

Written by yone
(2024.10.09)

固体NMR測定研修を実施しました

共同利用分析機器担当者の技術力強化トレーニングの一環で、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)装置における固体試料の測定研修を行いました。

本学でのNMR装置(Bruker社製)は基本的に溶液試料の測定のみですが、固体試料も測定ができるよう、技術の習得を目的とし実施しました。講師は大阪大学の戸所泰人氏にお願いし、受講者はNMR装置担当職員に加え、山梨大学からもご参加いただきました。

・日時:9月11日(水) 13:00 ~ 9月13日(金) 15:00

・場所:地域共同研究棟106室

測定方法について丁寧に学ぶことができ、非常に有意義な時間となりました。
これからの測定に活かしていきたいと思います。

Written by mt
(2024.9.27)