社会環境工学科3年次土木施工現場見学会

 

平成29年9月19日(火)

土木・環境技術Gが主に支援している社会環境工学科にて、

3年次土木施工現場見学会が行われ、技術職員2名も引率として参加しました。

 

毎年行われているこの見学会ですが、

今年は盛岡から宮古までの3箇所の工事現場で、

それぞれ ダムトンネル橋 の施工現場を見学する、盛り沢山な行程となりました。

 

① 簗川ダム本体工事現場

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初めに簗川ダムを見学させていただきました。

現場の方に説明いただいている間も、次から次へとコンクリートが打設されていき、

重機に取り付けられた四連バイブレーターの音が響きます。

コンクリート運搬にはクレーンとバケットが使われており、

一度に4.5m3ものコンクリートを運べるそうです。

(完成までに打ち込むコンクリートは約230,000m3!)

 

社会環境工学科の学生は全員、3年前期の実験でコンクリートを練っているため、

今回お話ししていただいたダムコンクリートの材料管理の仕組みや、

現場施工の注意点(温度管理、危険防止など)についても、

実感を持って聞くことができたかと思います。

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② 新区界トンネル工事現場

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次に見学させていただいた新区界トンネル。

このトンネルは宮古市と盛岡市を結ぶ復興支援道路の一部として、

「カーブの続く積雪寒冷地の峠道」という交通の悪条件を解消するため、

既設道路脇の山中を貫くように作られた、全長4,998mのトンネルです。

 

このトンネル壁面のコンクリートは、

耐凍害性を確保するための配合、施工方法が取り入れられ、

当学科の建設材料学研究室の研究と密に関わっています。

丁寧に施工をされた綺麗な表面のコンクリートだからこそ、

壁面をそのままスクリーンに、工事の説明ができるのかもしれません。

 

また、所長さん直々に、トンネル工事の緊張感や徹底した安全管理、

生活道路を作っているという使命感、等についてお話しいただき、

学生が進路を考える上での良い指針になると感じました。

 

③ 三陸沿岸道路 閉伊川橋上部工

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最後に、閉伊川橋の工事現場を見学させていただきました。

橋の鋼材が茶色く見えますが、これは耐候性鋼と呼ばれる部材で、

あえて発生させた安定錆がそれ以上の腐食を防いでくれるそうです。

橋の上部工にも登り、今日一番のスリルを味わいました。

 

この写真の反対側では、橋は街中の道路や鉄道の上を通っているため、

前2つの現場とはまた違った施工の苦労、工夫を聞くことが出来ました。

 

 

Written by 土木・環境技術G

(2017.9.28)

H29年度アカデミックインターンシップ(社会基盤・環境コース)

 

アカデミック・インターンシップ

大学で日々の学習や、将来進む可能性のある学問分野に関連した研究活動等を、試行的に体験する。大学への視野を広げ、教育内容への理解を深めるとともに、学習意欲や進路意識を高めることを目的とする。

 

理工学部で今年度も開催されたアカデミック・インターンシップでは、

参加する高校生が、それぞれ興味のある分野・コースにつき、

二日間にわたって研究の一端を体験しました。

 

土木・環境技術Gの主な支援先である「社会基盤・環境コース」でも、

5名の高校生を受け入れ、4つの研究室で講義や実験が行われました。

そのうち、技術職員が支援した実験の一部を紹介します。

 


 

「旧松尾鉱山坑簸廃水処理プロセスにおけるFe2+の酸化鉄と鉄イオンの除去」

  • 日時:平成29年8月7日 13:30~17:00
  • 場所:環境システム工学実験室

 

最初に旧松尾鉱山から排出された鉄を含む廃水の処理の説明をして、

酸化鉄と鉄イオンを除去する実験を、模擬水を用いて行いました。

 

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説明風景

 

Fe2+とFe3+の300mg/lの溶液を用意して、

それぞれpHを2.0から9.5まで、5種類に調整してもらい、

5分間撹拌した後、ろ紙にて濾過を行ってもらいました。

 

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pH調整

 

濾過し終わった試料を分光光度計にかけて鉄の濃度を測定しました。

 

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作成された試料

 

その後、鉄の溶解度について考察を行ってもらい、

終了予定の17時にはデータをまとめ終わって解散となりました。

 


 

「地盤の表面波探査」

  • 日時:平成29年8月8日 13:30~15:00
  • 場所:理工学部ものづくり研究棟中庭

 

地下の浅い部分の状態を調べる表面波探査を体験してもらいました。

天候不良のため理工学部ものづくり研究棟の中庭で実施しました。

ものづくり研究棟の中庭はドーム状の屋根があるので雨天でも心配ないのですが、

予定していた24m測線がとれないため、12m測線で実施しました。

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通常よりも大きい掛矢で地面をたたき、振動を発生させます。

その振動を等間隔に並べた地震計で観測して、地下の様子を調べます。

高校生にも掛矢での起振をやってもらいました。

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Written by 土木・環境技術G

(2017.8.24)

松園公民館 体験学習会「ゾートロープをつくろう」

 

12月25日(木)、松園公民館で開催された体験学習会に、

「ゾートロープをつくろう」のテーマで参加してきました。

幼稚園~小学校5年生までの計11人が集まり、賑やかながらも熱心に話を聞いてくれました。

 

今回は2時間程度の時間をいただき、以下の構成で進めました。

・ 仮現運動とは?

・ 仮現運動が利用されている物の紹介(テレビ、ゾートロープ等々)

・ ゾートロープを作ってみよう(自分で絵も描いてみよう)

・ アンケート(他に興味のあること、不思議だと思っていることはありますか?)

 

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「仮現運動」とは?

異なる位置の2つの図形を連続で見た時に、脳がその間を補間し、

実際には動いてなくても動いて見えてしまう、この仮の動きを仮現運動と言います。

学習会では以下のような例を挙げました。みなさんにはどのように見えるでしょうか?

 

 

どっちに回る? 瞬く間に向きが変わる!?

( + と × の2枚の画像を切り替えているだけですが、回転しているように知覚されます。)
cross

 

仮現運動は2つの図形の最短距離で現れますが、2つの距離が離れるほど見え辛くなります。

同じ時間・同じ始点と終点でも、間の絵(コマ)の数を増やすほど、

補間される距離は短くなり、自然な動きに見えます。

・2コマ/秒
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・3コマ/秒
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・5コマ/秒
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・9コマ/秒
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仮現運動を体験してもらった後は、全員に自分だけのゾートロープを描いてもらいました。

初めて描くのはパラパラまんがよりも難しいはずですが、

「上手くできた!」という子が多く、喜んでくれていました。

(作品の写真を撮らせてもらえばよかったと後悔しました・・・)

 

最後にアンケートとして、他に気になっていることを教えてもらいましたが、

宇宙、地球、生命の根源的な部分への質問が飛び交い、非常に驚きました。

 

今年から始めたこのテーマも、気がつけばもう4回目の実施になりました。

そして今回は初めて「講義形式」との依頼を受け、慣れない準備に悪戦苦闘。

先輩方から多くのアドバイスをいただき、なんとか流れを作ることができました。

本当にありがとうございました。

 

Witten by dnaka
2014.12.26

第19回イーハトーヴの科学と技術展に出展しました

 

平成26年8月30日(土)・31日(日)にイオンモール盛岡で行われた、
「第19回 イーハトーヴの科学と技術展」に出展しました。

今回の出展テーマは、「ゾートロープをつくろう」です。

 

ゾートロープとは、1834年に発明された動画装置で、
この「静止画から動きを生み出す」仕組みは、後に映画へと発展しました。

以下は、今回使用した解説用パネルです。

 

ゾートロープ解説パネル(1a)
ゾートロープ解説パネル1
ゾートロープ解説パネル(2a)
ゾートロープ解説パネル2

 

本テーマでは、
ゾートロープを作って遊んでもらうことで、普段当たり前に見ている動画・映像といったものを
これまでより少しでも意識して見てもらうことを目的としました。

とはいうものの、やはり目の前で「すげー!」と喜んでもらえるのが何より嬉しかったりします。

 

用意した物は、

  • 黒の厚紙
  • 白の厚紙(あらかじめ絵の部分3パターン印刷)
  • たこ糸
  • 工作用具(カッティングマシン、ハサミ、ペンなど)

 

今回は二日間で、合計 156個のゾートロープを持ち帰ってもらいました。

 

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最後に、展示したがんちゃんの立体ゾートロープの動画を載せます。

みなさま、ご協力ありがとうございました。

 

 

 Written by dnaka

2014.9.16