H30年度 配属先研修(材料機能技術グループ)

化学・生命技術グループ 田沼 萌 技術職員の配属先研修を実施しました。

平成30年5月9日(水)9:00~11:45

◎岩渕 仁那 技術職員による企画および進行で執り行いました。

 

○9:00~ 9:25  材料機能技術グループ各メンバーよる仕事内容の紹介
      (講師:佐々木茂子、村上 武、伊藤達博、岩渕仁那、野中勝彦)配属先研修(材料)

各講師が、約3分の持ち時間で、自己紹介を含めた仕事内容を紹介しました。新採用の職員が、職務に対して具体的なイメージを持てるように工夫しました。最後に、技術職員の学会賞受賞についての質疑応答がありました。

 
 
 
 

○9:25~10:50 X線回折の原理説明およびTiAl合金の測定
       (講師:岩渕仁那)配属先研修(材料3)

装置を立ち上げてからのエージングの時間と、TiAl合金測定の時間に、X線回折の原理を説明しました。測定データの解析は、解析ソフトPDXLを利用しました。解析ソフトならではの困難さを伝えながら、元素ごとに詳細な構造解析ができました。

 
 

○10:55~11:20 ものづくり技術研究センター(鋳造)の説明および見学
       (講師:伊藤達博)配属先研修(材料2)

ものづくり技術研究センターの組織および研究棟の利用実績(企業との共同研究を含む)を紹介しました。さらに、設備(鋳造システム、造型システム)および分析機器(発光分光分析装置、CS分析装置、鋳物砂試験機器)の原理などを説明しました。

 

 

 

 

 

○11:25~11:45 X線光電子分光(XPS)見学
       (講師:岩渕仁那)
 
装置の原理およびサンプルの取り扱い方に関する注意事項を説明しました。

 

◇◆◇皆さま、お疲れ様でした◆◇◆

written by S.S.

(2018.5.21)

村上技術専門職員が日本鉄鋼協会鉄鋼技能功績賞を受賞しました

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一般社団法人日本鉄鋼協会第175回春季講演大会が千葉工業大学において開催され、当技術部の村上武技術専門職員が、鉄鋼技能功績賞を受賞しました(2018.3.19)。
材料組織評価の研究・技術支援等の功績を評価されての受賞です。

受賞に関する詳細は、一般社団法人日本鉄鋼協会HP表彰のサイトをご覧ください。

村上_鉄鋼技能功績賞
(2018.4.10)

配属先研修報告(材料機能技術グループ)

平成29年9月5日(9:00~11:30)に配属先研修を実施しました。
受講対象は平成27年度以降に採用された技術系職員3名です。

テーマは、引張試験および電子線マイクロアナライザー(Electron Probe Micro Analyzer)による材料評価です。

研修の一連の流れを紹介します!

1.引張試験によるアルミニウムおよび軟鋼の強度測定
①試験片(アルミニウムおよび軟鋼)の特性の説明
②応力―ひずみ曲線による弾性係数、降伏点、塑性変形の説明
③アルミニウムおよび軟鋼の引っ張り試験の実演
★軟鋼が切れた瞬間の衝撃は「ズドーン!」と響きました。

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2.Electron Probe Micro AnalyzerによるSKD11(合金工具鋼)の表面分析
①講師および受講者の仕事の紹介(業務との関連についてなど)
②装置の説明
③講師によるデモンストレーション(10円硬貨の定性分析)
④受講者による実習:SKD11(合金工具鋼)の評価
・2次電子像の撮影
・定性分析
・標準試料データの読み込み(講師)
・定量分析および定性分析データとの比較
⑤まとめ(講師)

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◎今後の業務に反映されることを期待します♪

 

Written by 材料機能技術G
(2017.9.5)

平成28年度 材料機能グループ グループ研修

少し前になりますが、材料機能技術グループのグループ研修を行いました。
その内容をご紹介します。

 

平成28年度 材料機能技術グループ グループ研修

熱分析(TG-DTA,DSC)入門

  • 日時:平成28年9月5日(月) 9:00~16:30
  • 場所:理工学部2号館306室、109室
  • 参加者:7名

佐々木(茂)、村上、伊藤、岩渕、野中(以上 材料機能技術グループ)
菊池(機械工学技術グループ)
中村(大)(土木・環境技術グループ)

 

 

まずは、熱分析の基本を理解するため、理工学部・山口勉功先生の講義を受けました。

講義

 

続いて、装置を使った測定に入りました。
使用する装置は

DSC

DSC(Deferential Scanning Calorimetry:示差走査熱量計)です。

 

今回の最終目標は、DSC曲線からサンプル試料(PET)の比熱容量を算出することです。
測定は、次のような手順で行いました。

  1. 空容器のDSC測定をする
  2. 比熱容量が既知の基準物質(サファイア)のDSC測定をする
  3. サンプル試料(PET)のDSC測定をする
  4. 1~3のデータを重ね合わせる
  5. 次式よりサンプル試料(PET)の比熱容量を算出する
    算出式
    重ね合わせ

 

結果は次のようになりました。

補正前

縦軸はDSC値、横軸は温度を表しています。
本来は低温側および高温側双方にベースライン(DSC値が横軸に対して平行になっている部分)が現れるように温度プログラムを設定しますが、今回は時間の関係で、サファイアおよびPETの低温側のデータはとりませんでした。

 

各データを縦軸方向に平行移動すると・・・

補正後

高温側のベースラインが重なりました。

 

このグラフを基に、前述の算出式を用いてサンプル試料(PET)の比熱容量を求めました。
各温度における比熱容量は次のとおりです。

PET比熱容量

 

今回の研修では、DSCによる比熱容量測定法の一連の流れをつかむことができました。

 

【研修中の様子】

試料の秤量
試料の秤量
試料のセット
試料のセット
測定結果の確認
測定結果の確認

 

 

Written by 材料機能G
(2016.11.10)

FE-EPMAのトラブル対応

先日、理工学部2号館にあるFE-EPMAにトラブルが発生しました。
使用していた学生さんいわく、SEM像の観察中、突然画面が暗くなってしまったとのこと。
主に管理されている方が不在でしたので、保守勉強中である私が初期対応をすることになりました。

 

まず、状況を確認したところ、どうやら電子銃が落ちているようでした。
試料に電子線が照射されなければ、各種信号を試料から得ることができないため、像が観察できなくなったことは理解できます。

 

ここで、役に立ったのが昨年まとめた「停電対応マニュアル」でした。
装置納品時のマニュアルから装置の停止と立ち上げの部分をピックアップしたダイジェスト版で、昨年、停電対応作業に従事する際に作成したものです。

停電対応マニュアル

 

特にエラーメッセージが表示されていなかったので、マニュアルに基づき、電子銃の起動を行いました。
作業は順調に進み、再びSEM像が観察できるようになりました。

 

後で主管理者に聞いたところ、1か月ほど前にも同様の現象が起きていて、そのときは再起動したら元通り使えるようになったとのことでした。
ただ原因がはっきりしないため、8月末の業者による点検の際にあわせてみてもらうとのことでした。

 

今回の件を通して、保守の勉強をしたことで以前よりも装置についての理解が深まっていることを実感できました。

 

Written by mito
(2016.8.19)