グループ内 Excel活用講習会

技術系職員の仕事の一つに、装置の管理業務があります。
その中で、どの装置にも共通してある『利用時間の集計作業』。
この作業は意外と手間がかかり、装置の管理を担当している材料機能技術グループのメンバーも頭を悩ませていました。

 

そこで今回、Excelに詳しい村上技術専門職員を講師に、Excelの機能を活用した効率のよいデータ集計方法を学びました(2016.6.23)。

 

    • テーマ
      Wordで作成された利用記録簿から、ユーザー(利用責任者)ごとの利用時間を集計する。

 

    • 大まかな工程

1.Wordで作成された表をコピーしExcelに貼り付ける

Word表
Wordで作成された表
Excel表
Excelに貼り付け

 

2.表の修正

3.ピボットテーブルによる集計

 

 

    • ポイント

1.セルEに入力された”Hour meter”のデータ(開始時および終了時のメーター値)を、「データ」タブの「区切り位置」機能を用いて、開始時のメーター値と終了時のメーター値を別々のセルに分割する。
※この作業により、セルの計算処理ができるようになり、利用時間が算出できる。

セルの分割前
分割前(開始時の値 - 終了時の値)
セルの分割後
分割後(E列:開始時の値、F列:終了時の値)

 

2.「挿入」タブの「ピボットテーブル」の機能を用いて、利用責任者ごと集計結果が容易に作成できる。
※基になる表を正確に作成することがとても重要である。

集計結果
ピボットテーブルによる集計

 

Excelの便利な機能を知ることができ、よい講習会となりました。
今後もグループ内でこのような講習会を開催していく予定です。

講習会の様子その1
講習会の様子その1(写真提供:佐々木グループリーダー)

 

講習会の様子その2
講習会の様子その2(写真提供:佐々木グループリーダー)

 

 

 

Written by mito
(2016.6.27)

研究室学生向け 廃棄物および廃液に関する説明会(平成28年度)

今年度も支援先研究室の教員から依頼があり、
研究室の学生向けに実験系廃棄物および廃液に関する説明会を行いました(2016.4.20)。
※昨年度の記事

研究室配属されたばかりの4年生を含む約20名の学生を対象に、
廃棄物および廃液の排出に関するルールについて、各種マニュアルに基づいて説明をしました。

廃棄物・廃液説明会01

廃棄物・廃液説明会02

 

廃棄物に関しては、現在、全学統一ルールでの回収に向けた準備が進められています。
分別も変更があるようなので、内容を十分把握し、
学生への指導および廃棄物回収立ち合い業務に生かすことができればと考えています。

※せっかく説明会を開いたのですが、
新ルールへの移行時に再度説明会を開かなくてはなりませんね・・・

 

Written by mito
(2016.5.9)

熱分析装置(TG-DTA)の保守

以前このブログでも紹介した熱分析装置

01熱分析装置

 

前任者から管理を引き継いで2年ほどになりますが、
先日大きなトラブルが発生しました。

 

02測定データ(調整前)

試料の重量変化を表しているTG(緑)の値が、
測定開始から60分、500℃を超えたあたりから激しく振れています。
今回は試料容器に何も入れないで測定を行ったので、
TGの値は変化せず0mgのままのはずなのですが・・・

 

何が原因か見当がつかなかったので、
新任の佐々木グループリーダーのアドバイスもあり、
とりあえずメーカーに問い合わせてみることにしました。

メーカーいわく、
「均熱筒と試料ホルダとの隙間が狭くなっているところはありませんか?
高温になると熱膨張して、その部分で接触が起こっている可能性が考えられます」
とのこと。

 

確認したところ、

03均熱筒と試料ホルダ(調整前)
均熱筒(白色)と試料ホルダ(銀色)

確かに、左右の試料ホルダが中央に寄っていて、
均熱筒との隙間が狭くなっています。

 

そこで、ホルダの位置を微調整すると・・・

04均熱筒と試料ホルダ(調整後)

ホルダが穴の中心にきて、均熱筒との隙間も均一になりました。

 

確認のため、試料容器に何も入れず昇温測定してみると、

05測定データ(調整後)

今度はTGの値が安定しました。

 

今回の原因は、メーカーの指摘どおり、
均熱筒と試料ホルダとの接触ということがわかりました。

 

昨年末から熱分析装置の利用者が増え、
試料交換のたびに少しずつ試料ホルダの位置がずれていたようです。

 

日々の保守の大切さを実感した出来事でした。

 

Written by mito
(2016.4.14)

 

 

実験・実習技術研究会in西京に参加してきました

平成28年3月3~4日 山口大学

皆さんもご存知のとおり、山口県は、幕末・明治維新で活躍した志士を輩出した長州藩がありました。

萩 高杉晋作

風光明媚で歴史や文化が豊かな山口にて「平成27年度 実験・実習技術研究会in西京」が開催されました。

シンポジウム1

 

3月3日午前中には、シンポジウム「大学の技術職員組織を考えるシンポジウム in 山口大学」が行われました。小綿利憲室長がパネラーを務められました。

kowatasan

2時間でしたが、時間を忘れるほどの熱い議論が展開されました。(小綿室長、お疲れ様でした(^^)/~)

 

 

午後1時からは、記念講演が行われました。

「ピンチはチャンス!~山口の山奥の小さな酒蔵だからこそできたもの~」

旭酒造株式会社 代表取締役 桜井博志氏から、比類ない技術および経営者魂が伝わりました。

記念講演

ちなみに、「獺祭」の感想は、千葉寿、藤崎聡美 両専門職員にお問合わせ願います

 

午後3時からは、ポスター発表が行われました。(会場は、体育館でした。)

 

ポスター会場

新鋭・多田 静香 技術職員の登場です。

ポスター発表

発表題目は「地域貢献向けテーマ開発「超簡単 ICラジオをつくろう」でしたが、大盛況のため名刺が足りなくなったそうです。(多田さん、お疲れ様でした(^^)/~)

 

午後6時30分から情報交換会が、ホテルニュータナカで盛会に挙行されました。

“ふぐ”に舌鼓を打ちました。

情報交換会

 

3月4日 口頭発表

○藤崎聡美 技術専門職員

「3Dレーザースキャナによる本学重要文化財の計測とその3D-CG化報告ーその2」

fuzisakisan

重要文化財に指定された「農業教育資料館(大正元年竣工)」の3D画像が、美しく映し出されました。(藤崎さん、お疲れ様でした(^^)/~ 独学で習得した技術を、ますます発展させていただきたいです!!!)

○佐々木茂子 技術専門員

「学生実験(化学工学・流量測定)装置の設計・製作および実験マニュアルの構築」

“門前の小僧、習わぬ経を読む”  勤続年数が長いと、いろんな現象が起きます。

IMG_5364-s

”卒業しても忘れないような実験”を構築したつもりです。レポート作成に苦労している学生の様子も発表しました。(何よりも山口まで行けてよかったです。)

written by S. S

(2016.3.22)

高大連携事業 加工実習

平成27年8月5日(水)~7日(金) 黒沢尻工業高校の専攻科の学生を迎えて、加工実習を行いました。

高大連携事業として、数年前から実習形式で行われている本講習。

今年は4名の学生を迎え、岩手大学で研究が行われている鋳造を軸に鋳型のデザイン・加工、そしてその鋳型を使った鋳造実習を行いました。

 

鋳型とするのは、この葉っぱ型のコースター

コースターの鋳型
コースターの鋳型

この中央部に自分の好きなデザインを作ってもらいました。

 

1日目 CAD・CAM実習

初日はまずCADを使って、学生に自分の好きなものや思いついたデザインを設計してもらいました。

午後はCAMを使い、設計した鋳型を工作機械で加工するためのプログラムを作成しました。

(CAM・・・CADデータを基に、工作機械の加工動作を制御するプログラムを作成するためのツール)

CAD実習の様子
CAD実習の様子

 

2日目 オープンキャンパス(施設見学)

本学でオープンキャンパスが開催されていたこともあり、それに合わせて大学の見学をしてもらいました。

大学で行われている研究や、それに使用される設備を見学して、岩手大学のことをより知ってもらうことができました。

 

施設見学の様子
施設見学の様子

 

3日目 機械加工 鋳造実習

いよいよ初日に設計した鋳型が形になる日です!

午前中は工作機械を使って、鋳型を加工しました。

(写真は残念ながら、取り忘れました、、、)

 

午後からは鋳造実習でした。

自分がデザインした鋳型を製品にするべく、型崩れしないよう、丁寧かつ力強く砂型を作製していました。

鋳造実習の様子
鋳造実習の様子

 

最後は誰も大きな失敗することなく、無事製品を完成させることができました!

 

鋳型を設計するところから、加工、鋳造までの流れを経験してもらうことができた本実習は

普段の学校での実習とは異なる有意義な経験になったのではないでしょうか。

この経験を少しでも今後に活かしてもらえたら、と思います。

 

Written by yo

2015.08.20