ベストポスタープレゼンテーション賞をいただきました

「第83回日本分析化学会有機微量分析研究懇談会 第101回計測自動制御学会力学量計測部会 第33回合同シンポジウム」(5月26日(木)~28日(土)、いわて県民情報交流センター(アイーナ)及び本学復興祈念銀河ホールにて開催)にポスター発表(発表者:○藤崎聡美・會澤純雄・桑静・平原英俊、発表題目等は以下に記載)で参加し、ベストポスタープレゼンテーション賞を受賞しました。

現在、平泉文化研究センターにて世界遺産である平泉文化の遺跡・庭園・建造物等の三次元計測調査とデジタルアーカイブ化やそのデータ解析を進めており、、本ポスター発表ではその成果の一部を報告しました。点群データで構成された遺跡やデータ解析を経て地表の形状が浮かび上がる様子などを紹介したところ、多くの方に関心を持っていただくことができました。

本シンポジウムには初めて参加しましたが、実行委員の立場であったりセッションの座長であったり、と、多くの技術職員が運営に携わっていたようです。本学からは、中條しづ子技術専門員と水戸部祐子技術専門職員が実行委員として準備段階から会にご尽力されておられたのでここにご紹介させていただきます。

【ベストポスタープレゼンテーション賞】
受賞者 :藤崎聡美(岩手大学技術部理工学系技術部)
発表題目: 3Dレーザースキャナによる平泉世界遺産のデジタルアーカイブ化
発表者 :○藤崎聡美・會澤純雄・桑静・平原英俊

本受賞につきましては、岩手大学のHPにも掲載されました。
以下のURLからご覧ください。
http://www.iwate-u.ac.jp/news/news201606.shtml#2808

本受賞に際し、ご指導いただきました理工学部(兼平泉文化研究センター)の平原英俊教授・會澤純雄助教・桑静研究員と平泉文化研究センター長の藪敏裕教授に感謝申し上げます。

Written by F@

(2016.7.27)

装置操作マニュアルの更新(クロスセクションポリッシャ編)

今回は、試料作製装置「CP(クロスセクションポリッシャ)」のお話です。

CP全体
日本電子社製(IB-09020CP)

 

CPは、試料表面にイオンを照射してミリングし試料を作製する装置です。
本学では、EBSDやEPMAの試料を作製するのに用いています。
私は、装置導入時から管理・運用を担当しており、ユーザー向けのダイジェスト版操作マニュアルも作成していました。
実はこのマニュアル、文章だけで構成されていてユーザーから「わかりにくい」との声がありました。

CPマニュアル(更新前)
更新前のマニュアル

 

そこでこの度、現在のマニュアルを写真付きのものに更新することにしました。
写真を撮るのは簡単かなと思っていたのですが、どの位置から撮ったらわかりやすいかな・・・などと考えていたらなかなか大変な作業になりました。

 

完成したマニュアルです。

CPマニュアル(更新後)その1
更新後のマニュアルその1
更新後のマニュアルその2
更新後のマニュアルその2

 

やっぱり写真があった方がわかりやすいですね。
わかりやすいマニュアルになったので、ユーザーも増えてほしいものです(←管理者からのお願い)。

 

 

Written by mito
(2016.7.21)

グループ内 Excel活用講習会

技術系職員の仕事の一つに、装置の管理業務があります。
その中で、どの装置にも共通してある『利用時間の集計作業』。
この作業は意外と手間がかかり、装置の管理を担当している材料機能技術グループのメンバーも頭を悩ませていました。

 

そこで今回、Excelに詳しい村上技術専門職員を講師に、Excelの機能を活用した効率のよいデータ集計方法を学びました(2016.6.23)。

 

    • テーマ
      Wordで作成された利用記録簿から、ユーザー(利用責任者)ごとの利用時間を集計する。

 

    • 大まかな工程

1.Wordで作成された表をコピーしExcelに貼り付ける

Word表
Wordで作成された表
Excel表
Excelに貼り付け

 

2.表の修正

3.ピボットテーブルによる集計

 

 

    • ポイント

1.セルEに入力された”Hour meter”のデータ(開始時および終了時のメーター値)を、「データ」タブの「区切り位置」機能を用いて、開始時のメーター値と終了時のメーター値を別々のセルに分割する。
※この作業により、セルの計算処理ができるようになり、利用時間が算出できる。

セルの分割前
分割前(開始時の値 - 終了時の値)
セルの分割後
分割後(E列:開始時の値、F列:終了時の値)

 

2.「挿入」タブの「ピボットテーブル」の機能を用いて、利用責任者ごと集計結果が容易に作成できる。
※基になる表を正確に作成することがとても重要である。

集計結果
ピボットテーブルによる集計

 

Excelの便利な機能を知ることができ、よい講習会となりました。
今後もグループ内でこのような講習会を開催していく予定です。

講習会の様子その1
講習会の様子その1(写真提供:佐々木グループリーダー)

 

講習会の様子その2
講習会の様子その2(写真提供:佐々木グループリーダー)

 

 

 

Written by mito
(2016.6.27)

研究室学生向け 廃棄物および廃液に関する説明会(平成28年度)

今年度も支援先研究室の教員から依頼があり、
研究室の学生向けに実験系廃棄物および廃液に関する説明会を行いました(2016.4.20)。
※昨年度の記事

研究室配属されたばかりの4年生を含む約20名の学生を対象に、
廃棄物および廃液の排出に関するルールについて、各種マニュアルに基づいて説明をしました。

廃棄物・廃液説明会01

廃棄物・廃液説明会02

 

廃棄物に関しては、現在、全学統一ルールでの回収に向けた準備が進められています。
分別も変更があるようなので、内容を十分把握し、
学生への指導および廃棄物回収立ち合い業務に生かすことができればと考えています。

※せっかく説明会を開いたのですが、
新ルールへの移行時に再度説明会を開かなくてはなりませんね・・・

 

Written by mito
(2016.5.9)

熱分析装置(TG-DTA)の保守

以前このブログでも紹介した熱分析装置

01熱分析装置

 

前任者から管理を引き継いで2年ほどになりますが、
先日大きなトラブルが発生しました。

 

02測定データ(調整前)

試料の重量変化を表しているTG(緑)の値が、
測定開始から60分、500℃を超えたあたりから激しく振れています。
今回は試料容器に何も入れないで測定を行ったので、
TGの値は変化せず0mgのままのはずなのですが・・・

 

何が原因か見当がつかなかったので、
新任の佐々木グループリーダーのアドバイスもあり、
とりあえずメーカーに問い合わせてみることにしました。

メーカーいわく、
「均熱筒と試料ホルダとの隙間が狭くなっているところはありませんか?
高温になると熱膨張して、その部分で接触が起こっている可能性が考えられます」
とのこと。

 

確認したところ、

03均熱筒と試料ホルダ(調整前)
均熱筒(白色)と試料ホルダ(銀色)

確かに、左右の試料ホルダが中央に寄っていて、
均熱筒との隙間が狭くなっています。

 

そこで、ホルダの位置を微調整すると・・・

04均熱筒と試料ホルダ(調整後)

ホルダが穴の中心にきて、均熱筒との隙間も均一になりました。

 

確認のため、試料容器に何も入れず昇温測定してみると、

05測定データ(調整後)

今度はTGの値が安定しました。

 

今回の原因は、メーカーの指摘どおり、
均熱筒と試料ホルダとの接触ということがわかりました。

 

昨年末から熱分析装置の利用者が増え、
試料交換のたびに少しずつ試料ホルダの位置がずれていたようです。

 

日々の保守の大切さを実感した出来事でした。

 

Written by mito
(2016.4.14)