本当の最後の入荷 小型デスクトップ届く

2011/6/17

6/13にアナウンスされていたPCが本日届きました。デスクトップが40台です。

ただ荷造りを見ると、箱の数が少ないような・・・。30箱弱くらいしかありません。

と思ったら、ある段ボール箱の中をみると、

デスクトップ本体が8台も入ってる!省スペース型のPCながら、すごい詰め込みっぷりです。被災地からは、省スペース、省電力の観点から、ノートPCを望む声が多いのですが、このような省スペース型のデスクトップならば、利用しやすそうですね。提供していただいてありがとうございました。

これで集まったPCは、おかげさまで全部で615台になりました。

セットアップ作業もそろそろ佳境に入ってきました。
さあ、みんなで協力して頑張ろう!

作業手順を紹介

改めて、復興PC班の作業内容を、紹介させていただきます。

まず、送られてきたパソコン等は、薬品管理室で受け付けます。
薬品管理室は工学部1号館の玄関の直ぐ脇にあることから、ここで受付をお願いしています。

ま、ここのチーフも技術職員ですから。

荷物を受け取ると、技術室に連絡が行き、手の空いているスタッフが台車で作業場所まで運びます。

ここが作業場所の教育研究共用棟。

この中に防災センターと工学系技術室があります。
荷物が多い場合は、運送屋さんには直接こちらに降ろしていただくよう、お願いしてあります。

運ばれた荷物は、最初に情報管理班が、受け入れリストを作ります。

受け入れデスクです。
散らかっていますね・・・
ここでPCの動作確認と、スペックの確認を行っています。
OSはWindowsXPsp3としていますので、メモリが不足している場合は、最低でも512MBに増設します。
ノートにはマウスも付け加えることもあります。
送っていただいた方に、受取確認を兼ねて、礼状を送っています。

受け入れが終わると、整備作業の待ち行列にパソコンを置きます。

次はWindows班の作業になります。

プリンタやスキャナ、ネットワーク関係等はサプライ班にまわります。

パソコンの初期化、OSやその他アプリのインストール、アップデート作業は、一台一台行います。
同じ機種については、1台のみインストール作業をし、ハードディスクを外します。

インストールしたハードディスクをマスター・ディスクとして、コピーツールでどんどんコピーを行います。

コピーが終わったハードディスクから本体に戻し、一台一台パソコンの名前を書き換えます。
『IU-xxx』という名前にしています。
xxxは管理上の番号で、一台ごとに違えてあります。

整備が終わったら、整備担当者以外のWindows班のメンバにより、作業内容に漏れがないかを確認し、管理台帳に管理番号とMACアドレスを記録します。

作業がすべて終わったら、”お化粧”コーナーに持って行きます。

このコーナーでは、ある程度溜まってくると、手の空いているスタッフが、おもむろに作業を始めます。

コンプレッサーでキーボードの隙間に入っているゴミや埃、カスを吹き飛ばします。
デスクトップは中を開けて、やはり埃を吹き飛ばします。
その後、パソコンの本体とディスプレイをクリーナーで拭きます。
キートップも、できるだけ一つ一つ拭いています。

これが終わったら、完了済み行列に並べます。


デスクトップの場合は、本体のみだったり、同一機種を複数台送っていただいたケースがあります。
そういったパソコンについては、この段階で、ディスプレイ、キーボード、マウスを組み合わせて動作を確認します。

その後、付属品のあるものにつては付属品も揃えて、セットを完了させます。

可能なものは、この段階で梱包してしまいます。

デスクトップは箱詰めにして保管しています。

ノートパソコンは、一つの箱に複数台詰められるので、注文が来てから梱包します。
それまでは、プラスチック・コンテナに入れています。

同じ機種が多いと、こんな感じになります。

プリンタも同様に梱包して保管しています。

梱包といっても、行き先が決まった段階で入れる書類があるので、封はまだしません。

いよいよ依頼が来ますと、必要台数を揃えて、運送屋さんに連絡します。
運送屋さんは、私たちがパソコンを保管している部屋まで、取りに来てくれます。


以上、こんな感じで、作業してます。

X線回折装置の運用管理 その2

前回の記事:X線回折装置の運用管理 その1

この装置を利用して得られた分析結果は、学生実験の報告書や卒業論文、さらには学会発表や投稿論文として大学の外にも広く示されることになります。 そうした実情に鑑みると、XRD装置が果たしている役割は重要なものであり、最善の運用状態を長期に渡って保つことが求められます。このXRDは導入され てから1年程ですが、高価な分析機器ですので、装置が新しい現時点における管理の質こそが今後の劣化や寿命を左右します。こうした業務に携わっている技術 職員は、機器に対して長期に渡る責任を負っています。

さらには、学生や教員の方々からリクエストが寄せられた場合には、XRD装置の使用方法や分析のテクニックについてアドバイスをすることもありま す。これは装置の操作を正しく知って貰うことによって、誤使用などに起因する破損や故障を予防することが一つの目的です。それと共に、機器が数多く備えて いる応用機能に広く触れて貰うことが、分析作業の効率化や高精度化につながる場合もあるからです。実は分析する試料の性状によっては、「自動」分析よりも 「手動」分析を行った場合の方が、各々の材料に応じた一層信頼度の高い分析成果を生むこともあります。XRD装置の隅々までを理解し、その持てる能力を存 分に引き出す役割をも担っている側面が技術職員にはあるのです。

X線回折装置の運用管理 その1

工学部マテリアル工学科内にて共用している装置の一つに「X線回折装置(XRD)」があります。(→このXRDは何をする装置なのかについてはこちらへ)この機器は2010年3月に導入されて以来、教育用(自作した薄膜を分析する学生実験など)および研究用(試作した材料の元素分析など)として数多く利用されています。

この装置の最大の長所は、操作が容易な上に試料の分析を簡便に行えることです。簡素な装置ながら、非常に高度な結晶構造分析をも実現できます。XRD装置の測定原理は、これまで長らく活用されてきた言わば成熟したものですが、その用途は大変幅広く、また奥深いものです。

この機器に備わる全ての機能を常に万全の状態で利用できるように維持しているのが技術職員です。日頃から装置のコンディションをこまめに確認して、不具合の予兆を逃さずに把握し、それを未然に防ぐ対策を講じています。例えば、分析の際に強いX線を発する「X線管球」は発熱して高温となるため、冷却用の循環水として蒸留水を使用しています。この水量や水圧が許容範囲内にあるか否かは装置運転の可否に直結します。またこの循環水の冷却は空冷式で行われていますが、ファンモータの不具合やフィルタの目詰まり等による冷却機能の低下にも注意を払う必要があります。さらには循環水の水質など、チェック項目は多岐に渡ります。

つづき:X線回折装置の運用管理 その2