岩手大学と岩手県内高校教員との合同研修を実施しました

近年のIoT(モノのインターネット)をはじめとする技術の発展に伴い、教育の現場では関連分野の技術者を育成するため時代に合わせた知識・技術を習得できる教材開発が求められています。当技術部では、以前ご紹介した記事『新実習テーマ「Arduino工作」の教材開発』がその取り組みの一つです。

上記実習テーマを題材として、2024年8月8日、盛岡工業高等学校にて当技術部と岩手県内高校の電気電子系教員との合同研修が実施されました。講師は紺野亮技術補佐員、千葉寿技術室長、志田寛技術専門職員、古舘守通技術専門員が務めました。この取り組みは岩手日報にて掲載されました。詳しい内容については下記記事をぜひご覧ください。

この記事は岩手日報社の許諾を得て転載しています。
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Written by 電気電子通信技術グループ
(2024.8.27)

タイ王国キングモンクット工科大学ラカバン校の技術職員との技術交流会を開催しました

2023年7月24日(月)~25日(火)の両日(来日は7月23日(日)~26日(水)の4日間)、タイ王国キングモンクット工科大学ラカバン校から2名の技術職員をお招きし、理工学系技術部との技術交流会を開催しました。

技術交流会のプログラムと、各プログラム対応者の所感等を以下にまとめます。

7/24(月)

 AM:実験系廃液回収施設の見学 (鳴海技術専門職員)

 PM:分析装置の説明と操作デモ

    ・MSおよびGC-MS (吹上技術専門職員)
    ・NMR (田沼技術職員)
    ・多機能XRD(SmartLab) (藤﨑技術専門員)

   WelcomeParty (齊藤技術専門職員)

7/25(火)

 AM:ArduinoやChatGPTを用いた実技研修 (庄司技術職員、紺野技術職員)

 PM:Excursion (千葉室長、藤﨑技術専門員、庄司技術職員)

中央:千葉寿室長 左:Saisudawan Sutthiyan氏 右:Peerapat Kraiwattanawong氏

主対応者の所感:

 ■実験系廃液回収施設の見学対応

廃液回収と試薬の空容器回収を見学してもらった。
岩手大学のように全学部の廃液をまとめて処分することがないそうなので、廃液の分類や、回収の頻度、作業人数、廃液タンクの容量など質問された。
廃液に関しては、法律によるルールと処分業者や大学によるルールがあるので、その点についても聞かれた。
試薬の空容器回収の見学では、自作の薬品管理システムを見てもらい、空容器を廃棄するときのQRコードの解除を体験してもらった。

■MS/GC-MS/NMRの紹介とデモ

NMRの紹介と測定デモを行う田沼技術職員

地域共同研究棟に設置されている全学共同利用装置のNMR、MS、GC-MSについて紹介した。
NMRでは標準サンプルを用いて測定を行いながら、装置の原理について簡単に説明をした。
MS、GC-MSの紹介では同一サンプルを各装置で測定し、得られる分析結果の違いについて説明した。 また、外部利用について興味を持っていただき、利用方法についての紹介も行った。
慣れない英語での説明は大変であったが、お互いの装置について情報を交換することもでき、良い経験となった。

■多機能XRD(SmartLab)の紹介とデモ

説明後、SmartLabの前で記念撮影(右: 藤﨑技術専門員)

この3月に新たに導入された多機能X線回折装置SmartLabについて、特徴的な「2D-GIWAXS」のデモ測定をしながらその機能について紹介した。
KMITLでもX線回折装置は日常的に使用しているとのことだったが、 SmartLabの2D測定によるイメージプロファイルは興味深くとらえたように見受けられた。
同じ技術職員とはいえKMITLでの業務は本学とは若干異なっており、どのように紹介すれば良いか迷った部分もあったが、結果、比較的スムーズにディスカッションができたことは幸いだった。

 ■WelcomeParty

タイ南部で夏祭り中のみ販売されるお菓子

懇親会は、コロナ禍で実施できなかった理工学系技術部の歓迎会と合同で開催した。会場はビアベースベアレン盛岡駅前店で、盛岡の地ビールと料理を堪能していただいた。 また、タイからのカラフルなお菓子をお土産でいただいた。タイ南部の夏祭りの際に売られる珍しいお菓子とのこと。お店の許可を得てその場でごちそうになったところ、面白い食感に参加者一同にぎわった。 2次会ではスマートフォンでタイの曲を再生してカラオケをするという技で楽しく盛り上がった。

 ■ArduinoやChatGPTを用いた実技研修

Arduino でのプログラミングに挑戦する様子

電気電子通信コースの学生実験教材として扱っているArduinoと、千葉寿技術室長らが開発を進めている警報通知システムの紹介を行った。また、2023年3月の研修で製作した、Arduinoを用いたCO2測定・警報通知システムのデモンストレーションを行った。Arduino未経験のKMITL技術職員にChatGPTを利用しながらプログラム作成を行って頂き、Arduinoに所定動作をさせることに成功した。ChatGPTをうまく活用するとプログラム作成・理解の一助となりその有用性を実感してもらえたと感じる。さらにChatGPTでプログラムの意味や説明をタイ語で出力する等も行い、帰国後もKMITLの業務に活かせるような実践的な研修となった。

 ■Excursion

盛岡八幡宮の境内での記念写真(右から2番目:庄司技術職員)

盛岡市内を一望できる岩山展望台や伝統的神社である盛岡八幡宮を参拝した。盛岡八幡宮には九星気学別の今年の運勢が掲示されており、来訪くださった二人の生まれ年が何にあたるのか、示されている運勢はどういう意味なのかの話で盛り上がったのが印象に残っている。また、市内の主要観光地などを巡った後、大型ショッピングセンター等で買い物を楽しんでいただいた。家族や友人らからのリクエスト商品を一緒に探す時間は宝探しさながらで、一層深くコミュニケーションが取れた時間になった。

===番外編===

■1日目の昼食対応

回転寿司の皿タワーを前に楽しむ二人。

せっかくの来日なので…と、注文型の回転寿司店で昼食を取った。
タイにも回転寿司はあるが、天ぷらや他の和食も含み時間内食べ放題のようなシステムでの提供になっているとの話もあり、食事一つとっても国によってサービスに違いがあることが面白く、また印象深かった。

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最後に、本企画全体を通しての所感を、千葉寿室長に伺いました。

『新型コロナウイルスの影響も世界的に落ち着きを見せはじめ、岩手大学でも国内・国外との研究活動も活発化してきた。今回は岩手大学との協定校でもある「タイ王国キングモンクット工科大学ラカバン校」の技術系職員との技術交流であったが、今後も海外大学との共同研究や学生の交換留学等についても積極的に支援していければと考えている。』

我々技術職員は、なかなか海外の技術職員とコミュニケーションをとる機会を有することは難しい状況にあります。その中でも、このような有意義な企画で多くの経験を積めたことは幸いでした。今後の業務に活かしたいと考えているところです。

Written by 担当者一同
(2023.9.12)

研修報告「Arduinoを使用した各種センサの制御とスマホへの通知方法の習得」

 理工学系技術部職員を対象に、提案型研修「Arduinoを使用した各種センサの制御とスマホへの通知方法の習得」を実施しました。

 研修では、Arduinoに接続したセンサでCO2濃度を測定し、CO2濃度が設定した閾値を超えるとスマホ(タブレット)に通知が届くまでの一連動作の確認を行いました。センサはArduinoと汎用的に組み合わせることで様々な研究支援につながります。千葉寿技術室長らが開発を進める警報通知システムとArduinoを連携することでスマホ等に異常の発生を通知することができます。

【日時】2023年3月30日 10:00~16:30
【場所】岩手大学理工学部3号館127室
【受講者】10名
【講師・講義内容】
 紺野亮(電気電子通信技術グループ)
 ・Arduinoの概要
 ・Arduinoとセンサ、LCD、ロータリーエンコーダ等の接続・使用方法
 ・プログラミング方法(スケッチ作成)
 ・ChatGPTの概要
 庄司愛子(電気電子通信技術グループ)
 ・警報通知システム制御器とArduino等への接続方法
 ・スマホ等に通知する方法

 受講者はブレッドボードにArduinoや各パーツを配置し、PCでプログラム(スケッチ)を作成しそれをArduinoに転送して動作確認を行う等、試行錯誤しながら取り組んでいました。この研修を通じてArduinoや警報通知システムの理解をしながら、講師を務めた技術職員と受講者間の交流・連携を深めることができました。

 紺野技術職員の講義では最近話題のChatGPTについても触れ、プログラミング初心者でもChatGPTを活用してプログラムの作成に役立てられる等、使用方法について受講者と意見交換を行いました。ただし、ChatGPTの利用には情報漏洩等のリスクを十分に考慮した上で適切な使用が求められます。

研修風景(紺野技術職員の講義:Arduinoについて)
CO2濃度が設定した閾値を超えるとスマホに通知するシステム概形
研修風景(製作に取り組む受講者)
研修風景(製作したArduinoシステムと動作確認の様子)

Written by R.K & shojia
(2023.4.20)

新実習テーマ「Arduino工作」の教材開発

電気電子工学ものづくり課題実習(理工学部 電気電子通信コース 後期開講科目)の実習テーマ「Arduino工作」が今年度から新設されました。
電気電子通信技術グループの紺野亮技術職員が中心となり、実習内容の検討をはじめ、使用物品の選定からテキストの作成まで、新実習テーマの立ち上げを行いました。

Arduinoはマイコンや信号入出力ポート等を搭載した基板であり、PC上でプログラムを作成しそれを基板へ転送すると、接続した素子やセンサの動作制御が可能になります。
実習では、測距センサの実測値を取得しその値に応じてフルカラーLEDの発光色を制御する、実測値をLCD(液晶ディスプレイ)に表示する等のプログラムを作成します。下図は実習課題の例です。プログラミングだけでなく、素子や機器・装置の取扱い方法、素子の電気的特性を学習できる内容になっています。

実習中、学生の質問に答える紺野技術職員(右)

Written by shojia
(2022.12.15)